備忘録

マル激全アーカイブス視聴を目指して

#0001_010206_英知を結集せよ

#0001_2001年2月6日
前代未聞のインターネット・トークショー始まる


・何よりもだめな日本
 森首相退陣、ダメな要素を全部くっつけて退陣させる
 ある種の禊、退陣誘導

・官権から民権へ、ではない
 民間もだめ(三菱、雪印、JCO)、マスコミもだめ

・英知結集システムの不在
 海外では、政策シンクタンクがあるため
 政治家が無能であってもバカなことを公言できない
 第三の道を理解する政治家がほとんどいない

・政府への不信
 国債の返済計画が曖昧なために、
 将来への不安から貯蓄が増加し、消費が減少する
 経済企画庁の見通しも、企業収支の値が悪くないように見えるだけで、
 リストラでの失業や、その不安から、消費が下がる 

・空気の研究
 共同体の空洞化とそれに基づく不安から、
 既得権益にしがみついていた人間でさえ手のひらを返す
 このような、ある種のファシズム現象を利用した手法が効果的で、
 これしかない、とさえいえる
 ただし、些細なことがきっかけで手のひらを返すことも起きるため、
 注意が必要

・議員内閣制の回し方
 人々の熱情を利用して、官僚と県民を教育するのがよい
 最大のポイントは、行政のチーフがどれだけ官僚をうまく使えるか
 官僚を敵に回してはならない
 官僚は既得権益を追求するものなので、それ以外のオルタナティブ
 動機づけをポピュリズムから調達するのがよい
 何かを達成した際には、市民が官僚を褒めたたえてプライドを満たす

・マスコミ
 伝統的な調査報道をほとんどしないで、官報よろしく垂れ流す
 政界、官界とマスコミの間にある古典的な共同体メカニズムの中で、 
 永田町の論理と全く同質のものにマスコミをどっぷり浸している
 公正な情報をもとにした競争ができていない

菅直人民主党幹事長との電話対談
 - 民主党を主体とする与党連合ができたとしたら?
  従来の自民党とは違う点として、利害関係者がほとんどいない。
  過去のしがらみのない、若い人材で新しいことができる。
 - 有能な政策ブレインがいないと難しいのでは?
  官僚が独占している政策立案の市場をフリーにして
  民間でも優秀な人から意見を取り入れる
 - 英知集結のシステム構築を希望します
  マーケットと同じ原理で、淘汰する過程を乗り越える
  政治の土台を国民がコントロールできるようにする
  選挙当選に関係なく、本当に力のある人が参画できるように

・スキーム自体を変えるために
 若い世代が社会の意思決定に参画できるようになるには、
 20年以上かかるだろう
 既得権益はまだあるが、この先見通しが悪い、と気づいてきた、
 と感じるが、その代替案をただ待っているような感じである
 コミュニケーションを通じて、ハードランディングのショックを緩和していく

<書籍・映画>
*何よりだめなドイツ / エンツェンスベルガー (1968)
*「空気」の研究 / 山本七平 (1977)

<所感>  2024年1月5日
 第一回から「言っていることは変わっていない」ことに驚いた。
 この20年の変遷を勉強して、今後の20年に活かしたいと思った。

 印象的な文言は、
 「官報よろしく垂れ流す」「手のひら返し」
 「英知結集」「既得権益